＜研究奨励賞＞　審査対象：予稿（口頭発表・ポスター発表の全て）
JEMEAシンポジウムにおける口頭発表またはポスター発表の予稿を審査し、その研究内容が学術及び産業応用の観点から優れている研究に1回に1～2件を上限に研究発表予稿及び研究者に授賞するものとする。

１B13
ゼオライト内の重金属カチオンのマイクロ波による原子レベル選択加熱挙動
Behavior of microwave atomic scale selective heating of heavy metal cations in zeolites
〇石橋涼、岸本史直、脇原徹、高鍋和広（東京大学）
選評
・マイクロ波エネルギー利用にとって有益な発表でした。
・原子レベルの選択加熱挙動について綿密な実験がなされており、学術的に価値の高い内容であったと考える。
（研究奨励賞推薦としてのコメント）

「ベストプレゼンテーション賞」(2件)(敬称略) 掲載は発表番号順で、順位ではなし

 ＜ベストプレゼンテーション賞＞　審査対象：口頭発表

JEMEAシンポジウムにおける口頭発表でその研究内容、発表における研究説明の明解さ、質疑応答対応の適切さなどを総合的に判断し優れている研究に1回に1～2件を上限に研究口頭発表及び研究者に授賞するものとする。

1A02
セルロースのマイクロ波熱分解における水蒸気添加と生成ガスへの影響
Effect of steam feeding on gas production in microwave pyrolysis of cellulose
〇田宮裕之a、向井啓祐a、高山定次b、八木重郎a（a京都大学、b核融合科学研究所)
選評
・木材の水蒸気分解について良く整理された研究でした。
・マイクロ波を活用したセルロースの熱分解挙動に関する一連の実験をうまくまとめており、主張も伝わりやすくまとめられていた。
・バイオマスの高度利用としての実現性は別として、ニーズ、装置組み立て、および生成物解析などの一連の説明はプレゼン賞にふさわしいと思われる。
（以上、ベストプレゼン推薦コメント）

2B01
円偏波マイクロ波を用いる絶対不斉合成の試み
Trial of Absolute Asymmetric Synthesis with Circularly Polarized Microwave
〇横山晴輝、山田徹（慶應義塾大学）
選評
・チャレンジングな課題への取り組みではあるが手法として正当であることきちんと理解したプレゼンである。
　（ベストプレゼン推薦コメント）
・円偏波アンテナを用い右旋および左旋による不斉の誘起に関する新規性に関して、今後の更なる研究の進展が期待される。
　(研究奨励賞推薦コメント）

「ベストポスター賞」（１件)(敬称略)

 ＜ベストポスター賞＞審査対象：ポスター発表
JEMEAシンポジウムにおけるポスター発表でその研究内容、ポスターセッションにおける説明の明快さ、質疑応答対応の適切さ、ポスターの完成度などを総合的に判断し1～2件を上限に優れている研究ポスター及び研究者に授賞するものとする。

P18
リーズナブルなベクトルネットワークアナライザを利用した複素誘電率測定
Complex Permittivity Measurement Using Reasonable Vector Network Analyzer
〇川嶋日菜子a、吉富紗香a、馬場龍之介b、杉山順一c、越村匡博a、大内将吉b　（a佐世保高専、b九州工業大学、c産総研）
選評
・厳密な測定には及ばないが、安価に複素誘電率を測定する手段を提示し、マイクロ波加熱を行う際の敷居を下げる研究である。
・低価格なネットワークアナライザで誘電率が計測できるというアプローチは、今後の研究者へのアドバイスであり視野を広げるきっかけになると思います。

（以上、ベストポスター賞推薦コメント）
・安価な機器でどこまで使えるかを示した研究発展・普及に大変寄与度の高い発表だったと思います。
（研究奨励賞推薦コメント）

「安立計器株式会社賞」
P05
マイクロ波加熱による酸化タングステンの水素還元
Hydrogen reduction of tungsten oxide by microwave heating
〇藤原 アレックス偉智朗a、昆竜矢b、大野光一郎b、劉家占b（a福岡県立宗像高等学校、 b九州大学）

選評
・従来あった方式における課題をマイクロ波を用いて評価している点に興味を持ちました。
（企業賞としての選評）
・マイクロ波加熱による酸化タングステンの水素還元についての詳細な検討と今後の課題について適切にまとめられている。
　（ベストポスター賞としての選評）

「エム・アールエフ株式会社賞」
1A06
マイクロ波によるW/Oエマルションの局所温度評価
microwave-assisted selective heating of W/O emulsions
〇竹下奈津美a、椿俊太郎a、杉山武晴b、井倉則之a、（a九州大学大学院、b九州大学シンクロトロン光利用研究センター)
選評
・誘電素材、非誘電素材を組み合わせた系の検討によりマイクロ波加熱の選択加熱性を明らかにしようとした取り組みで興味深かった。このような基本的な研究がマイクロ波加熱利用におけるアイディアの源泉になるであろうという点で興味深かった。
（ベストプレゼンテーション賞推薦コメント）
・反射プローブ法の原理理解と詳細な解析が成されており優秀な検討と思われる。
(研究奨励賞推薦コメント）

　JEMEA Sympo2023実行委員会のAward最終審議において、以下の理由にてJEMEA3賞の受賞者を選出致しましたので、ご報告申し上げます。
 
　研究奨励賞　

１B13
ゼオライト内の重金属カチオンのマイクロ波による原子レベル選択加熱挙動
Behavior of microwave atomic scale selective heating of heavy metal cations in zeolites
〇石橋涼、岸本史直、脇原徹、高鍋和広（東京大学）

本講演内容において、原子レベルの選択加熱挙動について綿密な実験がなされており、学術的に価値が高かったです。マイクロ波エネルギー利用にとって今後につながる有益な発表でした。
 
ベストプレゼンテーション賞　

1A02
セルロースのマイクロ波熱分解における水蒸気添加と生成ガスへの影響
Effect of steam feeding on gas production in microwave pyrolysis of cellulose
〇田宮裕之a、向井啓祐a、高山定次b、八木重郎a（a京都大学、b核融合科学研究所)

本講演内容において、マイクロ波を活用したセルロースの熱分解挙動に関する一連の実験をうまくまとめており、主張も伝わりやすくまとめられていました。木材の水蒸気分解について、ニーズ、装置組み立て、および生成物解析などの一連の説明はプレゼン賞にふさわしい良く整理された研究でした。
 

2B01
円偏波マイクロ波を用いる絶対不斉合成の試み
Trial of Absolute Asymmetric Synthesis with Circularly Polarized Microwave
〇横山晴輝、山田徹（慶應義塾大学）

本講演内容において、円偏波アンテナを用い右旋および左旋による不斉の誘起に関する新規性に関して議論していました。チャレンジングな課題への取り組みではあるが手法として正当であること担保しており、今後の更なる研究の進展が期待されるプレゼンでした。
 
ベストポスター賞

P18
リーズナブルなベクトルネットワークアナライザを利用した複素誘電率測定
Complex Permittivity Measurement Using Reasonable Vector Network Analyzer
〇川嶋日菜子a、吉富紗香a、馬場龍之介b、杉山順一c、越村匡博a、大内将吉b　（a佐世保高専、b九州工業大学、c産総研）

厳密な測定には及ばないが、安価に複素誘電率を測定する手段を提示し、マイクロ波加熱を行う際の敷居を下げる研究でありました。低価格なネットワークアナライザで誘電率が計測できるというアプローチは、今後の研究者へのアドバイスであり視野を広げるきっかけになりえなす。
 
　昨年度から企業賞が新設され、「安立計器株式会社賞」はP05 (藤原ら)に「エム・アールエフ株式会社賞」は1A06 (竹下ら)が授賞なさいました。賛同していただいた企業様には、若手受賞の趣旨をご理解いただき、企業の視点から今後の学生諸子の活躍の期待を込めて選定いただき、感謝いたします。

　今年は発表件数も例年より多く、優秀な発表が多いため、審査を慎重に行わせていただきました為、結果発表が大変遅くなりました。激戦の中、各賞を受賞された皆様、誠におめでとうございます。コロナ禍でオンライン開催が３年連続していたので、対面での発表が初めてだった学生の方もいたと思われますが、練習の成果を発揮していただいたと思います。座長の先生方のスムーズ進行もあり無事にシンポジウムでの口頭・ポスター発表を終了することができたことを感謝いたします。
　JEMEA Sympo2023実行委員会を代表いたしまして、発表・質問された方、審査投票された方々、座長、聴講いただいたご参加者、すべての皆様に対しまして、厚く御礼を申し上げます。最後に、今後の皆様方のご健康と益々のご発展を祈念致します。